陽渓穴の場所と効果、支配神経、使い方

陽渓穴は手の陽明大腸経に属している5番目の経穴です。

手の陽明大腸経とは示指末端から始まり、示指と母指の間を通って前腕後外側を上っていき、肘窩横紋と呼ばれる肘を曲げたときにできるしわの外端に入っていきます。そして上腕の外側を上って肩峰突起と呼ばれる肩の端の盛り上がった部分の外端の肩髃穴に至ります。

陽渓穴は腱鞘炎に対して非常に効果が高く多くの治療家が持ち凍てる経穴です。そのため家事をする主婦の方やデスクワークが多い会社員の方にとっては非常に有用な経穴です。また陽渓穴は場所も非常にわかりやすいため、セルフケアでも使いやすい経穴の一つです。

陽渓穴の場所

陽渓穴は長母指伸筋腱と短母指伸筋腱の間です。

母指を十分に外転・伸展させたときにできる陥凹部です。丁度橈骨と舟状骨の間です。

またこの時にできる陥凹部はタバコ窩とも呼ばれています。

陽渓穴の効果

陽渓穴上記にもあるように腱鞘炎に対して非常に効果が高く、特効穴として知られています。また腱鞘炎だけではなく前腕の使い過ぎによる前腕部の筋肉痛や手首の痛みに対しても使われます。その場合は同経にある手三里穴や、合谷穴などと一緒に用いて使用します。また手の少陰心経にある神門穴と一緒に用いることで手首の痛みを緩和します。

陽渓穴の支配神経

支配神経とはその経穴を刺激した時にどの神経が知覚し、反応しているのかというものです。

陽渓穴の支配神経は以下の通りです。

支配神経:筋枝→橈骨神経 皮枝→橈骨神経浅枝

橈骨神経は手首の動きを支配している神経の一つで非常に重要な神経です。橈骨神経が損傷してしまうと橈骨神経麻痺となり、手首から下がだらんと垂れ下がってしまう下垂手になってしまいます。その時の治療でも橈骨神経をアプローチすることがあります。

また支配神経以外にも筋、靭帯というものもあり、そちらも治療効果に関係しているものですのでチェックしておきましょう。

筋・靭帯:長母指伸筋腱・短母指伸筋腱

陽渓穴は刺激することでこの神経や筋・靭帯を回復させる働きがあります。

これらの腱は手首の曲げ伸ばしの際に非常に重要な腱になっており、使いすぎると腱鞘炎を起こしてしまうところです。

陽渓穴の使い方

まずは押し方の説明をします。

陽渓穴は手背にある経穴のため、押したい方と反対側の手で刺激していきます。

押し方の手順は以下の通りです。

1.押したい陽渓穴側と反対側の手の母指を合谷穴に当てます。

2.円を描くようにゆっくりと10秒ほどかけて押し込んでいきます。

3.これを3セットほど繰り返します。

以上が押し方です。

次に温めて刺激する方法をご説明します。

1.まずタオルを40~45度くらいの熱めのお湯につけ、しっかり絞ったホットタオルを用意します。

2.次にホットタオルを陽渓穴を中心に手首に巻き付けます。

3.巻き付けたまま反対側の手で気持ち良いくらいの圧で押し込みます。

4.20秒ほど押すのを3セットほど繰り返し行います。

やっている最中に陽渓穴の奥のほうから響く感覚があればOKです。

押すときも温めるときもやりすぎてしまうとだるくなってしまうことがあるので注意して行うようにしてください。

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